ただし当初企画では発売されたPC8001と全然違った形をしていました。マイコン全盛時代で、日本電気の開発陣はどうしてもマイコンを発展させた形で考えていました。そこでPC8001の試作機を作り、マニアを集めて見てもらうことにしました。
日本電気のお歴々の前に長髪でジーンズ姿のマニアが集まり、「ここはこうした方がよい」、「これは止めて、こうしたら」と色々な意見が出ました。例えばキーボードの現在テンキーがおかれている場所には試作機では16進数のキーボードが置かれていました。(0~9 A~Fのキーが並びます。)マニアからは仕事で使うなら計算はテンキーの方がよいと意見が出て、テンキーボードに変更されます。
また試作機はかなりどぎつい配色で本体やキーボードはクリーム色、文字が赤色でした。これをオフイスになじむように渋めの茶系の配色にしました。
マニアの意見を採用して改良され発売されましたが、これが大ヒットになり、NECのPC98へつながっていきます。